スタジオイブキ初海です。
今回はキャプチャー現場の裏側紹介コーナー「小道具篇」
と題しまして、モーションキャプチャ収録の事前準備のひとつ、「小道具」についてご紹介します。
「重さ・形・大きさ」をどこまでCGモデルに合わせるかはお客様のご要望や、モーション内容等
プロジェクト毎に違いがありますが
本番で扱う役者さんが使いやすい状態 + データをしっかり収録できる状態
が重要なポイントになってきます。
「失敗例」
・形を重視するあまり重さが増してしまい、役者さんが扱いにくくなってしまった
・マーカーセンサーを張れる部分が無い
・強度が足らない
・役者さんが扱うには危険な状態
①西洋剣+盾 がんがん当てても壊れない! |
②私物のエアーガン・・・ ずっと小道具のままだなぁ... |
③使われなかった某漫画の斬馬刀 こんなに力作なのに... |
①上の盾の黄色い部分はウレタンを巻いてあります。
これを使用した案件では2セット用意して、1対1の殺陣アクションがあったため役者さんの安全を配慮
他案件でもこの盾はそのまま使用したりと大活躍してます。
※手の部分を抜いてメッシュ素材で保護してます
②スナイパーライフルは私物です・・・(小道具になる前はこれをもってサバゲーにいったりも)
収録で長時間使用するには重過ぎるため、別に軽めの物も用意して使い分けます。
③某漫画案件で使用する予定だった斬馬刀はスタッフの力作!
重さを配慮、材料は断熱材?を使用し熱線で整形、軸となる棒を仕込んであります
こんなによくできているのに1回も使用されず・・・
「MC小道具あるある」
・小道具を投げるモーションでMCカメラフレームに当たりそうになり、ヒヤっとする
・用意したけど使われない
・ダンボールを使用すると学芸会の小道具みたいだね!と役者さんに言われる
マーカーセンサーを付ける位置に関しては各スタジオさんでルールがいろいろありますが
基本的に剣のような棒状のものは3点(写真の西洋剣等)
軸の両端の2点と軸の方向となる1点(軸から少し距離を離すのがベスト!)
切っ先は軸から少しずらすと、突き刺したり地面についたりするさいにマーカーデータの欠落回避やマーカーの破損防止になります。
複雑な形をしていたり、大きいものになると4~5点付ける事があります。
ちなみに写真でマーカー部分が光っているように見えると思いますが
役者さんがキャプチャスーツのまま収録後などに記念写真を撮る際は
デジカメのフラッシュをONにしてみてください!!
面白い写真が撮れますよ~!
今回はこの辺で
キャプチャー現場の裏側紹介コーナー 次回は「セット篇」にしまっす!!