2013年7月24日水曜日

キャプチャー現場の裏側紹介コーナー「小道具篇」

お疲れ様です
スタジオイブキ初海です。


今回はキャプチャー現場の裏側紹介コーナー「小道具篇」



と題しまして、モーションキャプチャ収録の事前準備のひとつ、「小道具」についてご紹介します。
「重さ・形・大きさ」をどこまでCGモデルに合わせるかはお客様のご要望や、モーション内容等
プロジェクト毎に違いがありますが

本番で扱う役者さんが使いやすい状態 + データをしっかり収録できる状態

が重要なポイントになってきます。

「失敗例」
・形を重視するあまり重さが増してしまい、役者さんが扱いにくくなってしまった
・マーカーセンサーを張れる部分が無い
・強度が足らない
・役者さんが扱うには危険な状態

①西洋剣+盾 がんがん当てても壊れない!



②私物のエアーガン・・・ ずっと小道具のままだなぁ...







③使われなかった某漫画の斬馬刀 こんなに力作なのに...


①上の盾の黄色い部分はウレタンを巻いてあります。
 これを使用した案件では2セット用意して、1対1の殺陣アクションがあったため役者さんの安全を配慮
 他案件でもこの盾はそのまま使用したりと大活躍してます。
 ※手の部分を抜いてメッシュ素材で保護してます

②スナイパーライフルは私物です・・・(小道具になる前はこれをもってサバゲーにいったりも)
 収録で長時間使用するには重過ぎるため、別に軽めの物も用意して使い分けます。

③某漫画案件で使用する予定だった斬馬刀はスタッフの力作!
 重さを配慮、材料は断熱材?を使用し熱線で整形、軸となる棒を仕込んであります
 こんなによくできているのに1回も使用されず・・・

「MC小道具あるある」
・小道具を投げるモーションでMCカメラフレームに当たりそうになり、ヒヤっとする
・用意したけど使われない
・ダンボールを使用すると学芸会の小道具みたいだね!と役者さんに言われる


マーカーセンサーを付ける位置に関しては各スタジオさんでルールがいろいろありますが
基本的に剣のような棒状のものは3点(写真の西洋剣等)
軸の両端の2点と軸の方向となる1点(軸から少し距離を離すのがベスト!)
切っ先は軸から少しずらすと、突き刺したり地面についたりするさいにマーカーデータの欠落回避やマーカーの破損防止になります。

複雑な形をしていたり、大きいものになると4~5点付ける事があります。

ちなみに写真でマーカー部分が光っているように見えると思いますが
役者さんがキャプチャスーツのまま収録後などに記念写真を撮る際は
デジカメのフラッシュをONにしてみてください!!
面白い写真が撮れますよ~!


今回はこの辺で


キャプチャー現場の裏側紹介コーナー 次回は「セット篇」にしまっす!!